ぱらぷる帖 |
![]() 一昨日は友人Maddy&Freek宅で、Freekが腕を振るった美味しい料理をゴチになってきました。 男の料理はやっぱ凝ってるんだよなぁ(笑)。ちなみにMaddyは料理はしない女。あそこまではっきり「しないわよ」と言えるのもまた男らしくていい(女なんだけど)。なんと森の木の実(ラズベリーやらブラックベリー)とリンゴのクランブルなんていうレストラン顔負けなデザートまで用意してくれてもう腹いっぺぇだ!!え?写真?勿論取り忘れてますとも(笑)!いつものことデス。 余所でご馳走になるのはこういう凝った洋食が嬉しいけど、 自分ではめっきり和食派。そんな和食ラブ!モードに拍車をかけるかのような・・・・ ・・・・・安野モヨコ著「くいいじ(上・下巻)」を読みました(泣)! 白黒であそこまで美味しそうにご飯の絵を描けるというのがもうすごい。 でも安野モヨコの何がすごいといって、その徹底的な客観的視点だと思う。 「美人画報」(でのダイエット体験など)でもそうだし、 「監督不行届」(での夫婦仲エピソードOnly!)でもそうだったけど、 一歩間違えると独りよがりにしかならないネタを、安野モヨコが書く(描く)と不思議なほどに面白くなる。それは彼女の客観性ゆえではなかろーか、とワタシは踏んでいる。ヲタだけどお外遊び(サッカーとか?)が好きな、いわゆる健全な男子を求めていた頃・・・・とか、ダイエットをしてもまた食って戻っちゃうんだ!とか、きっちり共感持てる方向に持っていくのもうまいと思う。客観的ゆえに超現実思考なのにときおり夢見がちになるところもかわいいし。あの「ハッピーマニア」のシゲカヨですら、破天荒でダメダメなんだけど「なんかわかるわ」「こういうヤツいるわ」と暖かい同情を持って受け入れさせてしまう(笑)。あれを主観性たっぷりに描かれたら、うっとうしいだけだからなぁ・・・・。で、この「くいいじ」、面白かったデス。本人もまえがきで書いていたように、普通の味覚、普通の食生活を送っている人が食い意地が張っているというだけで(笑)書いた本というのはありそうでないし、なんといっても漫画家だから絵がうまい(笑)。景色を食べたいとかいかにも絵を描く人らしい発想も新鮮だった。あれは考えもつかない!ああー久々に美人画報読みたくなってきたなぁ。実家から送ってもらおう、今度。 ・・・・あとまったくの余談ですが、文中の「!」の使い方も好きなんだよなぁ。 バカやろう!!とか(笑) 読みながら、あの絵面が浮かぶ感じ・・・・。まったくおそろしい女だ!! ■
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by parapluplu
| 2010-10-06 03:45
| 読ム
![]() 穂村弘! 長嶋有著「いろんな気持ちが本当の気持ち」で著者が、穂村弘の書評をやっていたのをみて、かねがねその作品を読んでみたいものだと思っていたんですが、ようやく!歌人とは知っていたものの、人気のエッセイからベタに穂村入門してみました。個人的にはやっぱり長嶋有の文体がものすごく「わかる」感じで馴染んでいるので、『本当はちがうんだ日記』をちょっと読んでみて「小説を書く人の文章じゃない」ことは一発で伝わりました。なんというか、高低の差がすごい。はじまりかたと終わり方の差というか・・・・・エッセイごとの差というか・・・・その辺が絶妙に「短歌」のニュアンスを滲ませているんだなー。これは小説家ではこういうエッセイにはきっとならないだろうと。より短い音で表現している人の書き方とでもいうのでしょうか。今までこういう文体は読んだことがなかった!新鮮だなぁ! それで読み終わってすぐに穂村弘検索をかけてみたところ、 ↑コレですコレ。 おお『文藝』!以前からこれまた気になってはいたのです。 「すばる」も「群像」も読んだことがない、文芸誌といえば『yomyom』ぐらいしかまともに読んだことがない私がなぜまた『文藝』が気になっていたかというと、この表紙のデザインでしょうか(そこかよ)。しかも組まれる特集が、角田光代だったり桐野夏生だったり、はたまたしりあがり寿であったりもし、いちいち唸らされる感じ(あくまでイメージですが)・・・!でも購入に至った事はなかったのです。 でも穂村弘特集。欲しいだろそりゃ! っていうんで送ってもらいまして。 今まで短歌といわれても「へぇ」っていう印象しかなかったんですが、 はじめて短歌でびっくりしました。なんかこう「衝撃!」というのとも違ってただただびっくりさせられて、心をグッと持っていかれるというか。しかも短歌が笑えるものにもなりうるとは。 「酔ってるの?あたしが誰かわかってる?」 「ブーフーウーのウーじゃないかな」 ハロー 夜。ハロー 静かな霜柱。 ハロー カップヌードルの海老たち。 「花束のばらの茎がアスパラにそっくりでちょっとショックな、まみより」 ・・・・・・・好きすぎる。 次は『ラインマーカーズ』『にょっ記』を狙います! ■
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by parapluplu
| 2010-08-24 02:56
| 読ム
![]() 『御馳走帖』というタイトルからして、期待するのは御馳走の話。 そもそも食の随筆というのは名作が多い。本作も、最初から最後まで食べ物の話なのに、しかし何を書いてみても「百閒自身」に帰結しているところが異色中の異色。 融通がきかず、妥協もせず、借金してでも美味しいものを食べる百閒先生。 朝は英字ビスケットと牛乳、昼は盛り(又はかけ)そば(※本人はこの朝昼を「食事」としてカウントすらしていない)、そして万全の体制で夕餉にそなえるわけなので、夕餉の時刻に来客があるのを嫌う百閒先生。持病のために、節度ある飲食を言い渡されているのに、守れずに(罪悪感から)主治医を招待して、彼を前に暴飲暴食してしまう百閒先生・・・・ これほどまでに、「ああーコレ食べたいなぁ!」とならない食のエッセイもめずらしい(笑)。いや勿論、出てくる食べ物はみんな美味しそうなんだけども。このエッセイに『御馳走帖』というタイトルをつけること自体が間違っているのでは?飼い猫がいなくなって以来、延々と探し続けては泣き暮らす『ノラや』も、考えてみれば猫の話ではなく、(猫がいなくなったという現実に対して)融通のきかない、妥協もできない百閒自身のお話だし、モチーフが何であれ常に読者が手渡されるのは「百閒かくありき」、みたいな(笑)。 個人的には『百鬼園随筆』のような、そのものズバリ、百閒自身のあれこれを書いているエッセイよりも、他のこと(食べ物や猫)を描いているのに気が付いたら百閒のありのままの姿が浮かび上がっていた、というこういう形式の方がより百閒という人となりに触れやすい気がする。 それにしたって、借金はするわ悪態はつくわ、不機嫌で頑固なのにこの茶目ッ気。この愛嬌。味わってください、ぜひ。 ■
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by parapluplu
| 2010-08-24 02:53
| 読ム
![]() しつこいようではございますが、何はなくともやっぱり活字。 万年活字不足な身ですカラ! 紀伊国屋やジュンク堂、ブックファーストにすら行けない身ですカラ!! いやー、もうホンマにね。 ということで(?)、雑誌です。 念願の!待望の!「アイデア」7月号到着致しました(おかーさんThanx)!!! アリヤマ特集ですよ、何といったって。この情報(つーか、表紙?)を見かけた途端、興奮のあまりしばしフリーズ(笑)。どこの男前だよと思ったら有山達也氏ですからね。才能も兼ね備えた男前。文句なし!満場一致(何が?)!もったいなくて一気に読めない、とかいいつつ、既に押さえどころの高橋みどりさんとの対談、読み終えちゃったりして(ダメじゃん)・・・。それでも約40頁にわたるアリヤマ特集、ものすごい充実度です。さすがアイデア誌、やるなぁ!今までに手がけた本、雑誌のみならず仕事でかかわっているあの人やこの人との対談もいちいち豪華。事務所の打ち合わせスペースに置かれている、アリヤマ氏が手がけられた『ほぼすべての(!)』仕事が並べられているという本棚が圧巻。ギリギリでタイトルが拾えそうなので(笑)後ほど地味にチェック予定(ホント地味だな)。話は変わりますが、アイデア誌。ほんとーに久しぶりに読みます。昔はこの「アイデア」と「デザインの現場」を定期的に買っていたっけなぁ。デザ現は休刊だそうで・・・・なんとも哀しいことだな。 一方こちらも久々購入の、「Wallpaper*」 今回の目玉は『The handmade issue』、ありとあらゆるハンドメイドをWallpaper*独自の視点で切り取ってます。それにしてもWallpaepr*ってまたエラい90年代臭プンプン!なっつかしいわ!と思ってちょっと調べたところやっぱ1996年創刊でした(笑)。話を戻してハンドメイド、ハンドクラフト。日本からは有名な開化堂の茶筒、釜定、赤木明登さんの「ぬりもの」などの工藝品が登場。 ■
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by parapluplu
| 2010-08-06 04:47
| 読ム
活字に始まった話では勿論なく身の回りのあらゆるモノに関する「所有欲」は尋常でないワタシですが(笑)、それでもやっぱ活字はいちばん”ないと困る”感高いデス。それがどんなしょーもないファッション雑誌であろうとも、活字だったら嬉しい。でもだからといってじゃあ日本語ならなんでも読みたいかというとそうでもない(例:新聞とか経済誌とか?)。それはコダワリと呼んで
そんな活字渇望の日々ですが、マイミクのひとっぷが雑誌や本を送ってくれたり(ひとっぷ!!本当にアリガトウ!ありがたく押し頂いて熟&完読させていただきました!)、オランダに遊びに来てくれた両親に「アレとアレとアレ買ってきてくれ!」と頼んでもってきてもらったりして、にわかに大充実。祝・読み物満載ライフ。 ![]() ↑これが想像をはるかに上回る内容の濃さでした。まー、リノベーションを「リノベ」とか(しかも表紙で)言っちゃうあたりがちゃっかりマガジンハウス、ばっちりブルータスな趣きですが(笑)、それも愛嬌!といえるぐらいの良さでした。表紙の家を見てミシェルが大興奮。「こんな家にしたい!!」・・・・いやそれは無理だから、みたいな! ![]() さて、日本語だけではなく、英語やオランダ語の雑誌もにわか大満載な今日この頃。 ↑は大好き雑誌『flow』がヴァケーション特集号と通常号セット売り(この体裁ダイスキ)!そりゃ買うだろう!flowはきっとものすごーく日本のolive世代にウケそうだと常々思っていますが、内容もさることながら、毎号紙モノのオマケがすごい。ポストカードとかステッカーとかカワイイのがわんさかと。採算取れてるのか他人事ながら心配・・・!天晴、flow! それ以外には、米英蘭のファッソン雑誌あれこれ(殆どがマディからのもらいもの)、ひとっぷからいただいた『告白』by湊かなえ、『まほろ駅前多田便利軒』by三浦しをん、などなどがっつり読みました。夏休みの課題図書的ノリだなぁー。あの課題図書ってキライじゃなかったけど、毎回チョイスがイマイチでしたねって話とんじまっただ。 ■
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by parapluplu
| 2010-07-14 03:52
| 読ム
![]() かーつーじー!! 勝次?克治?・・・・・いや活字ネ(痛いイントロ)!! 今日も今日とて活字中毒症状に苛まれ中。思う存分読みてぇよなー、本やら雑誌やら。本屋に行きたい!!日本の本屋に!オランダでも本屋行きますけど、なんか欲しいのは軒並み高いし手が出ません。101woonideeenが毎月郵便受けに来るのを健気に待つ、そんな活字充足度低めライフ。嗚呼。 パッと駆け足でamazon検索して、欲しいのが↑ってどうなんだろうな的なところなんですけど欲しいのでつ。 左上:これって新潮社yomyomの競合誌って位置づけですかね??読みたい! 左下&右上:もちろんファッソンもね!! 右下:松尾スズキ氏やっぱ読みたい。 その他、 「俺だって子供だ!」 「きみは白鳥の死体を踏んだことがあるか(下駄で)」 「ボクはワインが飲めない」 以上、3点宮藤官九郎著 「人魚猛獣説-スターバックスと私」穂村弘著 「くいいじ上・下」安野モヨコ著 などなどなどなどなど!!!以上!! ■
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by parapluplu
| 2010-05-28 05:12
| 読ム
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