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ぱらぷる帖


妄想暴走族。
by parapluplu

Inglourious Basterds

里帰り時にミシェルが「飛行機の中で観た(私は勿論機内で瀕死中)」と言うから、「ナヌ?!観たかったのに!」と口惜しく思っていた映画『Inglourious Basterds』、ようやく観ましたん!!!



タランティーノ作品といえば、デス・プルーフ以来・・・・というかちょっと待て。
え?!「キル・ビル2」と「パルプ・フィクション」以外全部観た?!
パルプ・フィクション観てねーのかよ!という突っ込みは折り込み済デス)
わおー、びっくり。結構観てたんだな。

で、本作ですが、結論から言うとワタシは好きでした。
タランティーノらしからぬ、ともいえるし、とてもタランティーノらしいとも思った。
今回は、多言語混ぜてストーリー展開させていくという、役者さんたちはさぞ大変だったことだろうなぁ、と、それだけでも高得点をあげたくなるってモンでしたが・・・・・

なんといっても、Christoph Waltz(ランダ親衛隊大佐役)の演技が素晴らしかった!ワタシ、この役者さん今まで知りませんでした。英・仏・独・伊の4ヶ国語を流暢に操りながら、軽妙で嫌味ったらしい会話を進めていく様は、観ているこっちも「うわー、ムカつく(笑)!!」と思わずイライラさせられるほどでした。冒頭の、Dreyfus一家(ユダヤ人)を探しにフランスの片田舎・Lapadite家にやってくるシーンから、思いっきり持っていかれました。ランダ大佐が「私も吸ってもいいかね?」とおもむろに取り出すパイプが「でかっ!!」とか(笑)、細部に常に笑いが織り込まれているのもポイント高かった。とにかくこの珠玉の序盤から最後までChristoph Waltzはお見事と言うほかない演技。

片や敵役・アルド中佐役はBrad Pitt。「Snatch」でも『訛り』演技で話題をさらって(?)いたブラピですが、今回も訛りが最高(※特にイタリア人に扮しているシーン)!!しかも顔芸が(笑)!!ずーっと顎がしゃくれておりますが・・・・?Christoph Waltzの演技が巧すぎて、ブラピがかすんでしまうほどだったけど、それでもブラピは「アホ」役にうまく徹していて良かったんじゃないかと。

そしてDiane Kruger(ブリジット役)とMélanie Laurent(ショシャナ役)の女性二人も演技の巧さが光っておりました。というか二人とも綺麗!!二人とも年下!!(関係ねー!)Dianeは華やかかつ怪しげな雰囲気を放つ登場シーンから、最後、ランダ大佐に絞殺されるところまで力演。固い感じの美しさがブリジットの気高さにぴったりハマっててよかったなー。

Mélanieは、ゲッベルス夫妻とフレデリックとお茶をしているシーン~ランダが登場して一緒にお茶するところまでの巧さが際立ってた。ドイツ語でしか話さないゲッベルスが突然激昂したりなごやかさを取り戻したりする豹変ぶりに思いっきり戸惑いながら同席する表情。そしてランダ大佐がやってきて、二人で会話するシーンでは、ランダが「彼女にはミルクを」と注文して「まさかランダ、気がついた?!」(冒頭ショシャナの家族をかくまっていたLapaditeとの会話でミルクが出てくる)と思わせるヒヤヒヤな展開からランダが最後立ち去る際にショシャナの手にキスをして行くのを受けて、ランダが去ったあとに、怖さと悔しさから思わず涙するところまでがとにかくものすごい緊迫感!!

「グッバイレーニン!」で好青年役だったDaniel Brühl(フレデリック一等兵役)を始め、端役にいたるまでとにかく配役が絶妙だったし・・・・・・って気がついたら褒めすぎか?(笑)題材がナチス(第二次世界大戦という史実)を元にしているだけに、「そりゃーねーだろ!」という展開なんだけど、タランティーノだったら普通に許せるってのもある意味すごいわな(笑)・・・・・。
by parapluplu | 2010-11-14 00:50 | 観ル
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